現地9日、2004年度のナショナルリーグ・サイ・ヤング賞が発表され、ロジャー・クレメンス投手(42)が史上最年長での受賞した。
クレメンスは今までに、レッドソックス、ブルージェイズ、ヤンキースでもサイ・ヤング賞を受賞しており、今回のアストロズで4チームでの受賞も史上初の記録となった。
今季のクレメンスの成績は、18勝4敗、防御率2.98、218奪三振と、どれも高い数値を記録しており、選考をする全米野球記者協会メンバーの投票では、32人中23人から1位票を獲得し大差(140点)での受賞だった。また、2位にはチーム不振ながらも16勝14敗、290奪三振と奮闘したダイヤモンドバックスのランディ・ジョンソン投手(97点)、3位には同じくアストロズから20勝10敗で最多勝を上げたロイ・オズワルト投手(19点)となっている。
現在クレメンス投手は、日米野球で来日しており深夜1時(米時間午前10時頃)に受賞の連絡が来た事に対し、「普段は午前1時に電話をもらえば機嫌が悪くなるんだが、今回のは特別。このような賞(の獲得)は自分ひとりでできることではないので、まずチームメートの何人かに連絡した。このようなすばらしい賞をいただくことができて、みんなに感謝したいと思う」とコメントをしている。
「昨日は夜12時頃に(大阪の)ホテルについて、その1時間後くらいにサイ・ヤング賞受賞の連絡をもらった。その後の3時間は、今度は自分が家族や友人に報告するために費やした。非常に興奮した一夜を過ごした。投票してくれた記者たちに感謝したい。ピッチャーにとって、歴史上で一番すばらしい投手の1人である、サイ・ヤングの名がついた賞をいただくのは光栄。しかも7度目ということで心から感謝している」と語り、通算7度目の受賞については「これまでプレーした全てのチームでサイ・ヤング賞を受賞することができた。しかも、ナ・リーグでは初めて。好投手がそろったリーグで賞をもらえてうれしい。今年は非常に調子がよくて、1986年にボストンで24勝したときくらいの勝ち星を挙げられるのでは、と思ったくらい、いいシーズンを送ることができた」と今季についてもコメントした。
また、これまでのサイ・ヤング賞の盾は息子や母親にプレゼントしていたが、今回はどうするのかという質問に対しては、「今日、母親とのその話をして、『(盾を飾ってある)暖炉のところを作り直さないといけないかもね、7個目の盾がくるから』と伝えたら、母は『違うでしょ、これが1個目でしょ。だって今まで6個とも誰かにあげてきたんだから。今回は自分でキープしたらどう』と言われた。多分、自分のための盾をひとつ暖炉に置くことになると思う」と話した。すでに99パーセント引退すると表明しているが、これで引退しづらくなるんじゃないかと問われると、「そんなことはない。昨年も自分のキャリアが完了したと判断して一度は引退を決めたわけだし、(今回も)できる限りのことはしたつもりなので、もし引退するとしても全然後悔することはない。もし引退したらアストロズとの契約で若い選手の指導にあたることになっている。彼らに教えたりするのは楽しいし、野球の近くにいることになっているので、解説や監督というのは近い将来にはない」と引退後の予定もコメントしている。
第5戦目の大阪ドームで2度目の先発を終えたクレメンスは、第6戦には帯同せず家族のために帰国している。
※クレメンス氏のコメントは、MAJOR.JP編集部様のコメントを引用致しました。
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来日中にインタビューに答えるクレメンス
クレメンス投手サイ・ヤング史 |
年 |
リーグ |
チーム |
2004
2001
1998
1997
1991
1987
1986
|
NL
AL
AL
AL
AL
AL
AL
|
Houston Astros
NewYork Yankees
Toronto BlueJays
Toronto BlueJays
Boston Redsox Boston Redsox Boston Redsox
|
NL=National AL=American
2004 CY YOUNG AWARD
|
AMERICAN |
1 |
2 |
3 |
Total |
J.サンタナ
C.シリング
M.リベラ
P.マルチネス
J.ネイサン
F・ロドリゲス
|
28
|
0
27
1
|
0
1
24
1
1
1
|
140
82
27
1
1
1
|
NATIONAL |
1 |
2 |
3 |
Total |
R.クレメンス
R.ジョンソン
R.オズワルト
J.シュミット
C.ザンブラーノ
C.パバーノ
E.ガニエ
B.リッジ
B.シーツ
|
23
8
1
|
8
18
3
1
1
1
|
1
3
5
10
5
3
3
1
1
|
140
97
19
13
8
6
3
1
1
|
|